2011年2月15日火曜日

自作を語るー太宰治

 この作品で、著者は自身の作品について語ることに対する、ある違和感を述べています。その彼の主張はこうです。自分は作品の中で自身の主張を分かりやすく書いているつもりであり、それが分からなければそれまでである、というのです。では、この主張から、一体作家としての彼のどういった姿勢が現れているのでしょうか。
彼はこの作品の中で、〈作品と作家との関係性〉について述べています。
まず、著者は自身と作品の関係について「私は、私の作品と共に生きている。私は、いつでも、言いたい事は、作品の中で言っている。他に言いたい事は無い。」と考えています。つまり彼は何らかの主張があるために、作品を創作しているのであり、それ以外の事で作品を扱うことに対して嫌悪感を抱いています。そして彼にとって、自分の作品の作品について感想を書くということはまさにこの嫌悪感の象徴との言えるのです。つまり、自身の作品について「いや、これは面白い作品のはずだ」と、自身を肯定する目的で作品を扱うことを嫌っています。彼にとって自作を語るとは、まさにこのように映っているのです。

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