本章では、〈他人を指導したり議論する時、その人の気持ちを受け入れる事がいかに重要であるか〉が論じられています。
というのも、私達がものごとに対して問題を発見した場合、他人のせいにしてしまいがちな傾向があるならにほかなりません。それはどうやら自分に原因がある場合でも、また他人に原因がある場合でも関係ないようです。そしてそうした性質は問題の解決に向かうどころか、かえってお互いを避難し合い、本質的な問題とは別のところで新たな問題を生み出してしまう可能性があります。
例えばあなたはこれまで仲良くしていた部活の友達、会社の同僚と部のあり方や仕事に関して議論していたにも拘わらず、いつの間にか激しい口論になってしまっていたという経験はないでしょうか。そしてそうなってしまえば、次回その人と何か重要な事を話さなければならなくなった時、あなたはその問題よりも前に相手との関係を気にする事でしょう。
ですから私達が問題とぶつかり他人を指導したり意見を交わさなければならなくなった場面では、まず自分の側から相手を受け入れる態勢をつくっておくことが重要なのです。こうしておけば例え相手の自分を受け入れる態勢が整っていなくても、平行線になることはないでしょう。相手が自分の意見をなかなか受け入れてくれない場合、自分にもそうさせている要素があることを肝に銘じておかなかればならないのです。
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